新築の注文住宅の選択肢として、平屋住宅があります。平屋とは、二階以上がない建物のことです。平屋のメリットは、階段がないためバリアフリーであるという特徴があります。若いうちは大丈夫であっても、年を取ると階段の上り下りは大変になることがあります。そのため、将来を見据えて、段差のない家を建てることにはメリットがあります。すでに年老いた家族がいる場合も、その人にとっては段差がない方が安心して暮らせますので、そういった家族がいる方の選択肢として選ぶのもありです。
また、天井がそのまま屋根になっているため、天窓をつけることで部屋全体を明るくすることができます。これは、電気代の節約につながりますし、冬の暖房費を節約することができます。もちろん、大きな窓も構造上つけやすいので、工夫をすれば夏場であっても、風の流れを作りやすく、ちょっとした暑さには冷房をつける必要がないくらいの状態を保つことが可能です。
庭と家が続いていいるのもメリットといえるでしょう。一体化している感覚が感じられるため、ゆとりを感じて暮らすことができます。この辺は、庭の構造を工夫することで実現できます。そして、洗濯物を干した時に庭で干せるようにすると、二階のバルコニーで干すという手間をかけなくても良いです。一般的に洗濯機を置く場所は一階にあるため、上り下りをしなくてよいのは、身体的に楽です。
平屋は、メンテナンスをする際にもメリットとなります。二階がある建物だと、掃除機を持って二階へ上がらなくてはなりませんし、階段の掃除もしなくてはなりません。その点、一回だけならば上り下りをしなくてもよく、掃除をする手間が二階以上ある建物よりも楽ちんです。同じ広さの土地に建てる場合、部屋数も少なくなるため、掃除をする面積が狭くなる点も、同じように手間を省くことにつながります。
費用の面からも、二階以上の建物を建てる場合に比べて安くなります。建材も一階だけの場合は分量が少なくなりますし、手間も相対的にかからないからです。そのため、部屋数が多くなくてもよい少人数の家庭にはお勧めのスタイルといえます。例えば、家族構成が変わり、夫婦二人だけで暮らすようになった方などには、バリアフリーの観点と合わせて建物を持て余さないので適しています。
以上のように、平屋建てには良い点がたくさんあります。何となく不便に思われる方も多いですが、平屋の方が適している場合もあるため、新築の注文住宅を建てる際には考慮に入れておくと良いでしょう。