注文住宅を新築で建てると言う際には、平屋住宅も選択肢のひとつに挙げられるかと思われます。平屋住宅は上階がない分、耐震性が高い、また部屋の配置などを工夫することができると言ったメリットが期待できます。ですが、平屋住宅で失敗しないためには、様々な点に気をつける必要があります。
まずそもそもとして、平屋住宅が適しているかどうかと言うことを良く考えておくと言う点です。上階がない分、どうしても部屋数や住宅としてのスペースが限られてくるのが平屋住宅のデメリットです。勿論、これは土地を広くとることができれば解消できることではあります。しかしこのためには費用が必要です。費用が用意できない、だけど2階建て、3階建てと同じような広さの家にしたいと言うのは、なかなか難しいことです。
たとえば家族でお子さんがたくさんいるとか、仕事などの関係で住宅に収納スペースが多くあった方が良いと言う場合は、そもそも平屋住宅が適していないと言う可能性も考えられます。平屋住宅を建てた後、快適に生活を送ることができるかどうか、不便さは発生しないかどうかと言う点を事前に熟考しておくことが、まずは重要なことです。
それから平屋住宅で失敗しないためには、土地選びも重要です。耐震性は高いとは言うものの、やはり頑強な土地を選んでおくに越したことはありません。またたとえ建物は無事でも、水分を多く含んでいる土地の場合、揺れによって液状化が発生することも懸念されます。すると建物が傾いてしまったり、沈下してしまう可能性もあります。平屋住宅の場合、こうなると2階建て、3階建ての建物よりも、より大きな被害を受けることが考えられます。よって埋め立て地、海や川などに近い土地は避けた方が無難だと言えます。このことはまた、水難の観点から見ても言えることです。上層階がない分、川の氾濫などが発生した際、平屋住宅は逃げ場を見つけるのが難しいです。また居住スペースへの水の侵入も早くに発生してしまいます。そうした被害を防ぐためには、やはり土地選びが重要だと言うことです。
それから自動車を利用していると言う人は、駐車場のことも考えておく必要があります。2階建て、3階建てであれば、駐車場分のスペースも上層に求めることができます。ですが平屋住宅は、それが難しいです。つまり駐車場のスペース分だけ、居住スペースが減少してしまう可能性もあると言うことです。自動車を利用する人が増えることも想定したうえで、できるだけ広めの駐車スペースを確保しつつ、満足の行く居住スペースを確保することが、失敗しないためには必要な視点です。